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母集団形成とは?
採用における母集団形成とは、求人への応募者や自社の求人に興味・関心を持っている求職者を集めることを指します。母集団形成では、母集団を大きくしていくのが基本的な目的になります。母集団が大きいほど、自社の求めている人材に出会える可能性は高くなります。そのため、満足できる採用をおこなうためにも母集団形成は必要不可欠です。
また、母集団を大きくするだけでなく、自社の求ている人物像や能力にマッチしている人材を集めるのも大切です。
母集団形成の必要性は?
現在、少子高齢化や生産年齢人口の減少の影響で就職市場は、求職者より企業の求人数が多い売り手市場が続いています。求職者に対して企業の求人数が多い状況で、一人の求職者を企業が取り合う構図ができています。
求職者が少ないなか採用を成功させるために、企業は応募者を増やす「母集団形成」が必要になっているのです。
母集団形成における課題は?
ここでは母集団形成における課題を2つ解説します。
応募者の「数」の課題
母集団形成の課題の一つが応募者の数の課題です。母集団が小さいと限られた応募者から採用をおこなうことになります。満足できる人材はいないが採用はしなければならないので、妥協で採用を決めてしまう場合もあり、ミスマッチにつながります。
母集団が大きければそれだけ自社にマッチした人材がいる可能性も高いです。そのため応募者の数の課題を解決し、母集団形成が成功する方法を採る必要があります。
応募者の「質」の課題
もう一つの課題が応募者の質の課題です。数が集まっても求めている人材が少なければ母集団形成が成功したとはいえません。採用ターゲット以外のが母集団に多いと選考の手間が増えてしまいます。そのため、応募者の質の課題を解決できる母集団形成方法を採る必要があります。
母集団形成でおさえるべきポイントは?
ここでは母集団形成でおけるポイントを解説します。
採用スケジュールを決める
採用スケジュールを決めましょう。まずいつまでに何人採用したいのかを決定し、いつから選考活動を始めるのか、募集を開始すればよいのかを決定します。募集期間が短すぎたり、選考と選考の期間が空いてしまうと応募者が離脱してしまい、母集団が小さくなってしまいます。そのため、採用スケジュールは母集団形成のために大事なポイントです。
また、採用の競合になる企業の採用スケジュールも参考にしましょう。競合企業よりも時期が遅いと応募者が流れてしまい、母集団形成がうまくいかない可能性があります。
求める人物像を明確に設定する
大事なポイントの一つが求める人物像を明確に設定することです。人柄・スキル・経験などの要素を決定しましょう。人物像が明確でないと母集団を大きくできたとしても、自社の欲しい人材はあまりいない状況になってしまいます。母集団の質を高くするためにも求める人物像を明確に設定するのは大切です。
自社にあった母集団形成方法を選ぶ
母集団形成のためには自社にあった方法を選ぶのが重要です。新卒採用であれば求人媒体、中途採用をおこなうなら人材紹介など有効な方法が変わります。採用のターゲットや目的に合わせて母集団形成の方法を選択していく必要があります。
新卒・中途採用それぞれで特に大切なポイントは?
ここでは新卒採用・中途採用それぞれの採用で特に大切なポイントを解説します。
新卒採用で大切なポイント
新卒採用で大切なポイントは学生のスケジュールを考慮することです。学生は学業があるので、いつでも就職活動をおこなえるわけではありません。平日やテスト期間は忙しい学生が多いです。土日など学生が参加しやすいスケジュールを設定すれば、母集団形成につながります。
また、新卒採用は応募から採用までの期間も長いのでしっかりとスケジュールを策定する必要があります。
中途採用で大切なポイント
中途採用で大切なポイントは求める人材のスキルや経験を具体的に設定することです。中途採用は基本的に即戦力を求めておこなう場合が多いです。スキルや経験の人物像が曖昧だと、必要な人材が確保できず、業務に支障をきたしてしまうでしょう。そのため、中途採用では求める人材のスキルや経験を具体的に設定する必要があります。ただ、求めるスキルや経験が多すぎてしまうと母集団形成が難しくなるので注意が必要です。
母集団形成の方法は?
ここでは母集団形成の方法を紹介します。
求人媒体
一般的な母集団形成方法の一つです。求人媒体は仕事を探している人が、まず登録するサービスであるといえます。多くの求職者が利用するので、自社の求人を多くの人に見てもらいやすいです。特に新卒採用では学生の大半が求人媒体に登録するため母集団形成に役立ちます。
一方でメジャーな求人媒体だと掲載企業が多く自社の求人が埋もれてしまうデメリットもあります。職種や地域など専門分野に特化した求人媒体を利用するのもおすすめです。
人材紹介サービス
人材紹介サービスは、採用したい人材の条件を伝えると、適した求職者を紹介してくれるサービスです。他の方法に比べて自社の求めている人材を採用しやすいというメリットがあります。
また、成功報酬型をとっているサービスが多く採用までに無駄な費用がかからないのもメリットです。採用人数が多いと費用も高くなってしまいますが、採用人数が少ない場合にはおすすめの方法です。
自社採用ホームページ
自社で採用ホームページを作成するのも母集団形成におすすめの方法です。求人媒体やWeb説明会では伝えきれる情報に限界があります。自社の採用ホームページがあれば、自社の魅力を隅々まで掲載し求職者に伝えれます。また、応募が発生した際に費用がかからないのもメリットです。
インターンシップ
インターンシップは企業がおこなう就業体験です。新卒採用では近年一般化しています。企業・業界の理解や働くイメージをつかめるなどの理由からインターンシップに参加する学生は多く、母集団形成に有効な方法です。
一方で直接採用につながる方法ではないが、人手や時間がかかってしまうデメリットもあります。
Web説明会
コロナ禍の影響により対面での説明会が難しくなりましたが、オンラインでおこなえるWeb説明会が広く導入されるようになりました。Web説明会はどこからでも参加できるので、対面に比べ多くの参加者が確保できます。録画を残しておけば当日参加できなかった人も見れるというメリットもあります。また、会場費もかからないのでコストの削減にもつながります。
Web説明会について詳しくは以下の記事をご覧ください。
新型コロナウイルスの影響により、採用のWeb化が進んでいく中で企業の情報を応募者に伝える説明会をWebで行う企業が多くな…
合同説明会
合同説明会は複数の企業が集まり、ブースを設置して説明会を開くものです。単独で説明会を開くよりも、参加者を集めやすく母集団形成に役立ちます。他の企業目当てで来た人が、自社に興味をもってくれたりと思わぬ出会いがあるのも合同説明会のメリットです。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは企業が求職者に直接アプローチをおこなう方法です。求職者が情報を登録しているダイレクトリクルーティングサービスからアプローチができます。企業が自ら求職者を選べるので自社にマッチした人材を見つけれます。また、企業からのアプローチが重要な売り手市場の就職市場にも適した方法です。
リファラル採用
リファラル採用は社員の友人や知人を紹介してもらい、採用する手法です。社員がよく知っている人なので、ミスマッチが少ないメリットがあります。求人サービスを利用する必要がなく費用を安く済ませられるのもメリットです。
リファラル採用について詳しくは以下の記事をご覧ください。
リファラル採用とは? リファラル採用とは、社員から人材を紹介してもらい採用する手法です。社員紹介採用とも言われます。 紹…
SNS採用
近年の若者はSNSから情報をえる傾向があり、SNSを活用した採用活動をおこなう企業が増えています。学生と気軽なコミュニケーションができ、投稿に採用情報を載せればアクセスが期待できます。基本無料で登録できコストを低く抑えれます。また、SNSには拡散力があるので求人や自社の魅力をより多くの人に伝えれます。
一方でフォロワーが少ないとSNS採用のメリットを享受できません。フォロワー獲得のためのコンテンツ作成や分析などの業務が必要になってしまいます。
採用アカウントで2022年1月時点のフォロワーが多い企業を以下にまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
サイバーエージェント新卒採用」【公式】:フォロワー約5000人(2022年1月時点)
まとめ
いかがでしたでしょうか?母集団形成の方法・ポイントについて解説しました。採用を成功させるためにも母集団形成は必要不可欠です。自社の採用したい人材や目的に合わせて母集団形成の方法を選んでみてください。