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志望度が低いエントリーが増えている理由
企業側が採用活動を行う上で「エントリー時の志望度の低さ」を感じる企業も少なくないはず。その原因に「早期化する採用活動の通年採用の開始」と「コロナの渦への不安」2つの要素が挙げられます。
大手企業を含める約1割が「通年採用」を実施しています。通年採用とは年間を通して新卒・帰国子女・中途に関わらず、必要なときに自由に採用活動ができる採用形態のことです。一年を通して採用活動できるので、留学経験のある新卒者の獲得や、慎重な人材選びで自社とのミスマッチを減らすメリットがあります。
一方で、第一志望の内定をもらえず滑り止めとしてエントリーしてしまうデメリットもあります。
また、今期は新型コロナウィルスの影響により売り手市場が進んでいた状況下から買い手市場に一変しました。これにより、景気が悪化した企業も多くあります。経済産業省の特定サービス産業動態統計調査によると、飲食業界や空港・宿泊施設といった業界に大きな影響を及ぼしています。
更には、「就職氷河期になるのではないか」「受けたい企業の採用枠はあるのか」といった不安や、経団連による採用指針の廃止や、優秀な人材の囲い込みのための”先行”した説明会・選考の実施に踏み出していること、内定直結型のインターン等のプログラムの増加が、新卒者を早期開始に突き進めていると考えられます。
学生はどこから企業情報を入手する?
キャリタス就活2023学生モニターが出した調査結果によると、上から1位の「就職情報サイト 95.0%」に続いて、2位は「各企業のホームページ
(採用サイト)68.9%」となっており、3位以下とは大きな差がついています。3月に公開される就活サイトを待たずして、志望企業の情報収集をスタートする学生が多く、その後のエントリーに大きな影響をもたらします。
学生が企業研究を進める中で、他社に比べ情報量が劣っていると学生の目に留まる機会が減少し、志望度の向上が期待できなくなります。
(出典:キャリタス就活2023学生モニター調査結果 (2021年10月発行))
学生はどんな企業にエントリーしている?
就活2021年卒の就職希望企業ランキングでは主に総合商社や金融機関が人気を集めています。学生は企業への応募理由に、約8割の就活生が「元々知っていた企業」または「3月以前に就活を通して知った企業」と回答しています。ほとんどの企業が3月に就活サイト等への掲載を始めている裏腹で、就活生はそれ以前に知り得た情報を基に企業へのエントリー有無を決めているのです。
そのため、一般的に知名度の高い企業に就活生が集中し、知名度の低い企業は学生のエントリーが少ないことが実状です。
一方で興味のある業界にフォーカスしてインターンシップに参加するという学生は83%を占めています。特に学生がインターンで求めるポイントに、仕事内容のオリジナル性や現場体験の充実度といった企業のリアルな姿が挙げられます。このポイントを基に他企業とのインターン差別化を行い、業界研究の段階で知名度認知の確保ができれば、指導度の高い学生が増えることが期待できます。
学生からの認知が充分でない企業については、3月までに自社を知って貰うための取り組みをどれだけできるかが鍵となります。
歩留まり率改善!就活生が知りたい企業情報とは?
ここでは志望度にも繋がる就活生の知りたい企業情報とは何なのか。トップ3を紹介します!
3位:他社と比べた強み・弱み
業界にフォーカスしてインターン応募する学生も多いため、他社との差別化をすることで学生に印象付けをすることができるでしょう。企業のコンセプト(ビジョン)を重視したアピールを行うことで、それに共感した学生たちが集まりやすくなります。
2位:社風
企業側が面接の際に学生の人柄を確認するのと同様に、応募者側でも社内の雰囲気を重要視する学生が多いです。採用ページでは、実際に働いている風景がわかるコンテンツや、社員旅行等イベントの様子なども掲載すると、会社の雰囲気を感じてもらえるでしょう。
1位:実際の仕事内容
先輩社員の1日のスケジュールや、キャリアステップ等の具体的な内容を掲載することで、学生は実際に自分が入社した後の将来像を明確にでき、志望度が高まりやすくなります。
ホワイトペーパーDL(さらに知りたい方はDLへ)
いかがだったでしょうか。今回は学生が知りたい企業情報について取り上げました。その中で企業選びは、仕事内容や社風といった将来像にも繋がる情報を知りたいという意見が多くあることがわかりました。更に、通年採用の導入や先行した説明会の実施によって、新卒者の就活の早期開始が行われています。他社との差別化をアピールしていくことで、より優秀な人材を確保することがができるでしょう。
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