リファラル採用とは?適切な報酬設定やトラブル対策について

リファラル採用とは?

リファラル採用とは、社員から人材を紹介してもらい採用する手法です。社員紹介採用とも言われます。
紹介により採用した場合、紹介した社員に報酬が支払われることが多いです。

日本では求人サイトに情報を掲載したり人材紹介サービスを使うのが一般的ですが、海外では8割がリファラル採用という国もあるほどメジャーな採用手法です。
日本の企業でも、採用コストが削減できる点や、ミスマッチが起こりにくいという点でリファラル採用をする企業が増えています。

リファラル採用が増えている理由

近年、有効求人倍率の高まりによって採用が難しくなっており、応募を待っているだけでは採用が難しい状況です。
このような背景から、企業側から採用したい人材にアプローチする「ダイレクトリクルーティング」の一つとしてリファラル採用が導入されるようになっています。

また、リファラル採用には社員のエンゲージメントを高める効果もあります。
自社の魅力を他人に伝えることが働くモチベーション維持とやる気の向上に繋がり、パフォーマンスの向上と離職率の低下に繋げる狙いです。

リファラル採用のメリット

リファラル採用のメリットを3点ご紹介します。

1.高いマッチング精度

働いている社員からの紹介では、社風や求められる性格の理解があるため、ミスマッチが発生しにくくなります。
入社する人にとっても、知人から紹介されることで安心感をもって入社することができ、入社後の早期退職リスクを削減できます。

はじめから仲間がいる環境で働くことができるので、通常よりも馴染みやすくなるでしょう。

2.転職潜在層にもアプローチできる

リファラル採用では、転職サービスに登録している求職者ではなく、転職の潜在層にアプローチすることが可能です。
優秀な人材と直接接点を持ち、他社と競争することなくマッチングできるのは大きなメリットでしょう。

また、社員の関係者にアプローチできるため、同じようなスキルや経験を持った人材を集めやすい点も魅力です。

3.採用コストの削減

求人広告や求人情報サイト、転職エージェントに支払うコストと比べ、採用にかかるコストを大幅に削減できます。
また、会社説明会や面接の日程調整、会場の準備など、採用にかかる人的リソースを削減できるのもメリットです。

リファラル採用のデメリット

リファラル採用のデメリットを3つ紹介します。

1.人間関係に配慮が必要

紹介を受けた人と既存社員の両者が働きやすいよう、環境を整備しましょう。

知人同士でグループが形成され、組織全体のオープンなコミュニケーションが減ってしまう可能性や、
退職の連鎖が発生する可能性もあります。

このようなトラブルを防ぐために、採用の進め方や人員配置に注意してください。

2.社員の十分な企業理解が求められる

企業がどのような人材を求めているのか、社員が正確に理解できていない状態で紹介が進むと、ミスマッチ発生のリスクになります。

リファラル採用を実施する企業は、社員の募集状況を頻繁に社員に周知し、求める人物像なども具体的に提示するようにしましょう。

3.情報が可視化しにくい

リファラル採用では多くの社員が関わるため、社内での状況が把握しづらいといった難点がある。

どの部署が協力的か

パフォーマンスを発揮できた人材を紹介したのは誰か

社員報酬はどのタイミングで与えるか

などの項目を定めることで、社内での情報の可視化に繋がります。

報酬設定の注意事項

リファラル採用を行った紹介者に対して報酬を支払うと違法になります。

リファラル採用では紹介者である社員に対してインセンティブとして報酬を与える設計がされているケースがあります。このような場合,職業安定法40条による以下の規制があることに注意が必要です。

(報酬の供与の禁止) 第四十条 労働者の募集を行う者は、その被用者で当該労働者の募集に従事するもの又は募集受託者に対し、賃金、給料その他これらに準ずるものを支払う場合又は第三十六条第二項の認可に係る報酬を与える場合を除き、報酬を与えてはならない

引用:弁護士金子周悟が「リファラル採用について」を投稿しました

 

しかし、紹介業の許可を得ていない者に対し報酬を与えるのは違法ですが、賃金や給料として与える分には問題はありません。

リファラル採用の事例

ここでは、実際にリファラル採用を行ってる企業事例を紹介していきます。

株式会社すかいらーくホールディングス

従業員数の約6500人、アルバイトの人数は約10万人を超える大企業で主にフードサービス事業を行っている会社です。

リファラル採用を始めた理由

アルバイトの人だと卒業や転居する関係で年間5万人のアルバイトを採用しなければなりません。一方で求人サイトの求人情報は5年で4倍になり、求人に対する応募の数が4分の1に減少しています。そのため、求人サイトに掲載しても応募者が集まらないのが現状になっています。

リファラル採用を推進した活動

リファラル採用を成功させるために「情報発信」「表彰」「社内キャンペーン」という3つの施策を軸に行っています。また、2015年から社長による情報配信により友人紹介が伸びるきっかけになりました。

友人紹介が多い店舗や定着率が高い店舗をまとめて競わせるなど、リファラル採用の成功事例を店舗から出し社内外にリファラル採用を定着させていきました。

 

株式会社リクルート

株式会社リクルートキャリアでは、転職サイトに登録していない埋もれている転職者へのアプローチを課題として、リファラル採用を導入しました。

導入する上での注意した点として社員への周知とモチベーションを向上させる取り組みです。リファラル採用を企業独自の名前をつけブランド化し、中途採用者向けにワークショップを開きながら運用したことが結果に繋がったと考えられます。成果として、上半期1名だった採用数が下半期では12名まで伸び、社員の協力率も1%から9.4%ま伸びました。継続し実施することで課題としていた転職潜在層へのアプローチも結果として繋がっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はリファラル採用について紹介していきました。今後転職潜在層や優秀な人材な獲得を目指す一つの手段として、注目されています。

デメリットでもご紹介した報酬について気をつけながら、有意義なリファラル採用を行いましょう。

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