目次
高卒で就職するメリットとは?
高卒で、大学進学か就職かで悩む方も多いはず。まずは、高卒で就職するメリットについてまとめます。
1.高卒就職生は企業にも人気。高卒就職率は99%!
厚生労働省の新規卒業者の就職内定率の推進によると、高卒の就職率は令和3年の3月に時点で99.3%とほとんどの人が就職できている現状です。一方で、大卒の就職率は94.7%(※1)と高卒を下回る結果になっています。
若さ、やる気、体力といった姿勢を含めた将来性のある人材にフォーカスした企業が増えています。
(※1)出典:新規高等学校・大学卒業予定者の就職内定状況等について
2.社会経験が身につき、早くから自立が出来る
高卒で就職をすると大卒よりも4年早く社会人経験を詰むことができます。人間関係を構築していきながらスキルアップや仕事で成果を出し昇格する機会も少なくないです。また、大卒が入社してくる頃には社会人5年目です。新卒者が慌てる中余裕を持って仕事に打ち込めるでしょう。
3.10代のうちから貯金ができる
毎日働いて稼いでいる分、アルバイトをしている大学生よりお金に余裕があります。貯まったお金を自分の趣味に使ったり、資格の取得や興味のあることにお金を使うことができます。
更に、貯金に回したり自分の好きなように使うことが可能です。最近では、将来のために貯金をする10代が増えており大卒より早く貯金を始めることができるのがポイントではないでしょうか。
4.不景気では大卒より高卒が就職に有利
高卒者を採用する企業として技術職が多く、技術のノウハウを受け継がせる必要があります。技術を維持するために人材確保行う必要があります。また、大卒の採用の場合事務職や専門職などいわゆる頭脳職が多く、新人が行う業務であれば、派遣社員で賄うことができてしまいます。そのため不景気の状態では高卒者のほうが有利であると言えるでしょう。
5.大卒より出世が早い可能性も
大卒よりも4年早く入社しているため、新入社員が入る頃には会社の中核を担う入社5年のベテランになっているでしょう。5年間の間で資格の取得やスキル磨きを行えば昇進する確率も上がるでしょう。
また、学歴を問わない中小企業であれば、きちんと成果を評価してもらえるため同い年の大卒よりも早く出世できるでしょう。
高卒女子の給料はどのくらい?
厚生労働省の令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況によると高卒・女性の初任給は16.4万円です。比較として、高卒・男性で16.8万円、大卒・女性で20.6万円、大卒・男性で21万円といった結果になります。月別で計算すると、高卒者が平均13.5万円、大卒者の平均が17.5万円と4万円ほどの差があります。
高卒女子が就職を成功させるコツとは?
次に、高卒女子が就職活動を成功させるためのポイントやコツをまとめます。
1.学歴コンプレックスをなくす
高卒者の就職活動で「自分が高卒者である」という学歴にコンプレックスを抱いてしまう人も少なくないです。実際、就職求人サイトでも応募条件に大学卒業以上と記載している企業があります。しかし、企業が求めているのは学歴ではなく熱意や意欲・コミュニケーション力といった能力です。
高卒者だからと学歴は気にせず自分の能力を十分にアピールすることが需要です!
2.自分の経験・強みを活かす
就職活動がうまくいかない原因として、「自分の強みを活かせていない」ことが挙げられます。
ここでの強みとして自分が経験し培ってきた能力を指します。例えば、学生時代飲食店でアルバイトの経験があれば、コミュニケーション力や臨機応変に対応できる力をアピールすることができ、自分の強みにすることができます。
3.若さを活かす
若いうちは吸収力や適応力が早いため、企業側もやる気やポテンシャルを見込んで採用してくれるケースがある可能性があります。自分の可能性を最大限に活かし充実した就職活動を行うのが良いでしょう。
高卒女子の就職先(業種)おすすめ8選
高校を卒業してちゃんと就職出来るか不安…という方も多いのではないでしょうか?実際のところ、高卒者の就職率は男女ともに高い傾向にあります。今回は、おすすめの業種・職種の例をご紹介していきます。
①サービス業
サービス業にはアパレルやコスメなどの接客販売、ホテルの受付など様々な職種があります。学歴・経験問わず採用している企業が多いので、高卒・未経験の女性も挑戦しやすいのが特徴です。
サービス業は基本的にコミュニケーション力が求められる仕事です。そのため、人と接することが好きで細かい気配りが得意な方なら、就職後にしっかり活躍できるでしょう。
また、研修体制が整っている企業では、接客や電話のマナーなどを学べるため、社会人に必要な基礎知識を習得できるのも嬉しいポイントです。
②飲食業界
カフェや居酒屋、レストランなどの飲食店スタッフも、性別・学歴関係なく活躍できる上、無資格・未経験の状態から始めることが可能です。
飲食業界に高卒で入社した場合の初任給は14〜16万円程度と言われております。決して高いとは言えませんが、高卒で就職する人は勤務年数が長い傾向があるため、それに伴いキャリアアップをして給料が高くなっていくことがほとんどと言えます。
③美容業界
美容業界は、さほど学歴が重視される仕事ではありません。求人を見てみると、応募条件が「学歴不問」となっていることも多く、高卒からでも美容部員やエステティシャンとして活躍することは十分に可能なことが分かります。
この業界は必要な資格等がなく、学歴・経験など関係なく働けることがメリットではある分、実力が求められる世界です。そのため高い技術力や美容に関する知識をしっかり備えておくことが大切です。
また技術や経験を積み、スキルアップをすれば独立し開業することも可能です。そのためには自分の美容に対する理念や方針の土台を決めておくことが必要です。
④介護業界
介護業界も同様に学歴や経験を問わずに採用をしているため、高卒からでも仕事を始められます。なので、業界内はほとんどが高卒もしくは専門卒となっており、自分に近い経歴を持つ人が多く働いていることから、職場に早い段階で馴染めることができるでしょう。
また、日本では急激に少子高齢化が進んでおり、介護業界への需要が高くなっています。また業界内全体の平均年齢も高齢化しており、介護者側と介護される側の年齢が変わらないとい事例もあります。そのため、介護業界では多くの人材を確保しようとしており、学歴や経験の有無に関わらず幅広く採用を行っています。
そして介護業界では、資格を取得する事によって仕事の幅が広がり、収入アップに繋がることもあります。今回は介護業界への就職・スキルアップに有利になる資格をご紹介していきます。
①介護職員初任者研修
介護資格の初歩的な資格です。受講するために必要な資格や経験はなく、未経験の方や無資格の方でもチャレンジすることが可能です。
②介護職員実務者研修
初任者研修と同じように誰でも受講することができ、取得後は訪問介護事業所に必ず配置されるサービス提供責任者になることができます。キャリアアップを目指す方は取得をおすすめします。
③介護福祉士
介護福祉士は現場で実務経験を積み、実務者研修を修了した人が取得できる国家資格です。もちろん介護の現場では業務の責任量も大きくなります。
また、高卒でも「介護業界で3年以上勤務し、実務者研修を修了している」この条件を満たしていれば資格を取得できます。
⑤IT業界(情報通信業)
IT業界も同様に学歴をあまり重視せず、実力さえあれば出世も目指しやすく、キャリアアップもしやすいことで知られています。
またIT業界は開発職、マネジメント職、営業・コンサルティング職、マーケティング職など職種は多岐に渡ります。特に開発職のシステムエンジニアとwebデザイナーに関しては、必要な資格等はありません。
IT業界はどこかで一度経験を積んでしまえばそこからのステップアップも狙いやすい業界です。また、未経験での就職は難しいように思われますが、ポテンシャルを感じる人材は積極的に採用する企業もあります。情報化社会が加速する日本では今後必要不可欠となる仕事になるでしょう。
⑥運送業界
運送業界も同様に学歴・経験を問わず採用を行っております。運送業界の仕事は運転免許や資格があれば仕事の幅が広がります。特に中型免許や大型免許は運送会社の強い需要があるため、準中型免許があれば、ほとんどの2tトラックに乗務可能となり会社で重宝されるでしょう。
また近年のネット通販等の拡大により、物流の現場では人手不足が深刻な状況です。そこで企業は若く、体力のある高卒の人材を積極的に採用する事例が増えています。
特にトラック運転手は若い世代が少ない業種といった事もあり、特に20代の若いトラック運転手が圧倒的に不足している状態となっています。
また、乗務するトラックも軽規格のサイズで気軽に運転体型を選べることができる事から、運転初心者の方にもおすすめです。
⑦製造業
製造業の求人は高卒も対象とされていることが多く、高卒者にとっては目指しやすい職種になっています。また、高卒で工場で働いている人は、年収は高くないイメージがありますが、年々昇給するので、大卒の派遣社員よりも高卒の工場勤務の正社員のほうが年収が高いということも多々あります。
また、工場勤務でも正社員で働いているなら役職がつく場合があり、工場長(主任)クラスになると、地方の中小企業でも年収1,000万円を超すことも少なくありません。
製造業は基本的に肉体労働がメインになるので、役職に就くことができると、50・60代を過ぎて肉体的に衰えたとしても安定して高収入を得ることができます。
⑧事務職
事務職は未経験・学歴や経験を問わずと採用活動を行っている企業が多いです。そのため、事務職は社会人経験のない高卒から高い人気のある職種です。
また、事務職といってもその種類は豊富で、業務内容は多岐にわたります。企業によって求められる適性や資格も大きく異なるため、自分がどのような事務職に就きたいのかをよく検討しておく必要があります。
今回は高卒から事務職を目指す際にあると良い資格を紹介します。
①日商簿記検定
簿記を理解していれば、経理事務に必須の会計知識が得られるだけでなく、ビジネスに欠かせないコスト感覚も養え、コストを意識しながら仕事ができます。日商簿記2級以上を取得していれば就職が有利になるといわれています。しかし難易度がやや高めなので、初めて受験する高卒者は3級から目指すのをおすすめします。
②日商PC検定
パソコンの実践的なスキル・知識を証明する資格です。パソコン作業が多い事務職には大変役立つ資格なので、取得しておけば仕事の幅も広がるでしょう。
③MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
WordやExcelなどのMicrosoft Office製品の利用スキルを証明する資格です。合格率は80%といわれており、比較的取得しやすい資格なため事務職を目指す高卒者は、取得をおすすめします。
④文書情報管理士
電子化された書類の保存方法や個人情報保護の知識を証明する資格です。個人情報の保護が必要不可欠な現代では、需要がより高まることも期待されます。
高卒で高い給料をもらえる職種は?
職種によってもらえる給料には変動がありますが高卒の場合では、男性と女性の差が出ていることがわかります。
厚生労働省から発表された「令和元年年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」によれば、平均初任給は高卒男性で約16万8000円、高卒女性で約16万4000円とされています。
平成17年からの推移を見ていくと、年々男女共に初任給の金額は増加の傾向にあります。
※厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(付表1:性、学歴別初任給及び対前年増減率の推移)」
また特に高卒での高い給料を貰える職種は以下の5つです。
①IT業界 初任給17万2千円
②サービス業 初任給16万3~8千円
③建設業 初任給16万7千円
④製造業 初任給16万3~4千円
➄運送業 初任給16万5千円
IT業界は、学歴よりも実務スキルや経験が重視されやすいため、学歴に関係なく高収入を目指せすことができます。建設業や運送業は人手不足なため求人が多い上、スキルを磨いたり資格を取得することによってレベルアップを目指せます。
※厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(付表2:産業、性、学歴別初任給及び産業間格差)」
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございます。この記事では、高卒女子が就職するメリットや給料の相場、高卒女性におすすめの業種・職種について解説しました。
学歴やスキル不足について悩んだり、考え過ぎず、高卒という若さを活かしてまずは第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
この記事が、高卒で就職を考えている方の参考になれば嬉しいです。
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