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多種多様な質問により採用候補者を評価する
採用選考過程の面接において、企業の面接担当者は、基本的質問(志望動機、自己PR、将来像など)から想定外の質問(自分を野菜・動物・家電・色・漢字などに例える質問、最近の出来事・体験・経験を尋ねる質問)に至るまで多種多様な質問を投げ掛けます。
質問事項の受け答えを通して、採用候補者の人となり(性格、特質、能力・スキルなど)を理解し、企業・職種との適性を判断します。
特に、興味・関心対象、価値観、知的好奇心・知識習得意欲、読解力、思考力などを測る目的にて、「最近読んだ本は?」「おすすめの本は?」など読書習慣を尋ねる企業も少なくありません。

大学生の本離れは顕著である
インターネット、スマートフォンの普及により、読書量は減少傾向にあります。
全国大学生協連は、大学生の本離れが顕著に進行していると発表しました。
大学生を対象に1日あたりの読書時間を調査したところ、平均23.6分でした。
また、アルバイトで読書時間が確保できない、本に興味がないなどを理由に、53.1%が読書時間ゼロとの回答でした。
(第53回学生生活実態調査より)
質問により採用候補者の能力・スキルを判断する
企業は、読書習慣に関する質問により採用候補者の能力・スキルを判断しています。
読書は、読解力、表現力、思考力、論理力、問題解決能力を向上させます。
幅広い分野の本を読むことにより豊かな語彙力や表現力が身に付き、思考力、創造力・独創性が養われます。
新たな知識、自分にないアイデア・考えを得られ、問題解決における選択肢が増えます。
また、読書習慣は高校までに定着するといわれ、採用候補者が日常的に学ぶ習慣があるのか判断する材料ともなります。
内容に対する考えを論理的に述べる
企業の面接担当者は、読書習慣に関する質問に対して、本に対する論理的意見、本から受けた影響を回答することを求めています。
それゆえ、本のタイトル、簡単な感想・所感は、質問の回答として、適していません。
採用候補者は、本の内容に対する個々の考え、意見を論理的に述べる必要があります。
つまり、興味深かった、感銘した内容を述べたうえで、言動や思考に与えた影響や習得した知識を回答しましょう。
本は読まない、漫画や雑誌の所感を述べるなど読書習慣がないとの回答は評価を下げます。
読書は、学びの習慣です。
社会人では、学生以上に知的好奇心が求められます。
読書習慣がない、最近読んだ本がない場合、就職活動だけを目的とせずに、この機会に読書習慣を身に付けましょう。
(画像はPixabayより)