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はじめに
企業の採用試験の中で、株式会社日本経営協会総合研究所(NOMA総研)が提供するSCOAは、1985年に開発され、今や年間利用企業数2,339社、累計受検者数610万人を誇っています。

どの企業を受検するにせよ、一度は体験しておきたいテストです。
では、どのようなテストでしょうか。
SCOAとは?
SCOA総合適性検査には、知的能力、応用力、学力を総合的に判定する基礎能力検査、意欲、態度、性格を判定するパーソナリティ検査、職務を遂行する上で必要な処理能力を判定する事務能力検査があります。
企業によっては、すべてのテストを行うとは限らず、適宜選択の上実施しています。
上場企業などは、一定
の学力を有する人材獲得のため、足切りの判断材料として基礎能力検査を実施しているようです。
SCOAのテスト形式は、ペーパーによるマークシート方式と、準備された会場へ行きパソコンにより試験を受けるテストセンター方式、の2種類があります。
自宅のパソコンで受検できるWebテスト形式は、用意されていません。
SCOA基礎能力検査の出題傾向と対策
出題科目は、言語、数理、論理、社会と理科の常識、英語の5分野です。
出題数は120問で試験時間は60分と、平均1問30秒で解く必要があり、問題を解くスピードと同時に正確性が検査されます。
1.言語
文章読解力、内容把握力などの国語的能力が問われます。
長文読解、熟語、ことわざ・慣用句・故事成語など格言の意味が出題されます。また、漢字の読み、同義語・反意語、同音・同訓異義語、穴埋め、四字熟語の誤字なども出題されます。
2.数理
数学的基礎知識、演算、図形の把握などの数学的能力が問われます。
四則計算、連立方程式、一次方程式、二次方程式、不等式、数列、年利や損益算、魔法陣などが出題されます。
3.論理
論理的・抽象的思考力、推理能力など論理的能力が問われます。
サイコロ問題、推論・順位、場合の数などが出題されます。
4.常識
一般教養知識、時事問題、社会常識などが問われます。
物理・化学・地学・生物などの理科系科目、日本史・世界史・日本地理・世界地理・政治・経済などの社会系科目から、広範に出題されます。
5.英語
基礎的な英語知識が問われます。
文法問題、穴埋め、単語の意味、慣用句、類義語、アクセント・発音などが出題されます。
高得点を得る試験対策としては、高校レベルの教科書の復習し、スピードアップのため繰り返しSCOA問題集を解くことが効果的です。問題数が多く、考える時間が限られるため、分からなければ問題を飛ばしましょう。
また、数理対策では公式を覚えること、常識対策では日頃よりニュースをチェックしておくことが必須となります。
SCOA適性検査などの出題傾向と対策
パーソナリティ検査では、ドイツの医学者精神科医であるエルンスト・クレッチマーの気質理論を基に、気質類型、性格の特徴、意欲・態度など多角的に適性判定します。回答時間は、約35分です。
事務能力検査では、仕事の対処へのスピードと確実性を測るため、照合・分類・言語・計算・読図・記憶の能力判定をします。回答時間は、約50分です。
これらの対策は、通常のSPIと同様な対策で十分です。
SCOAの採用実績企業としては、三菱化学エンジニアリング、東洋紡、三菱電機、荏原製作所、小松製作所、大正製薬、ヤクルト、ルミネ、オリエンタルランド、JA全農、多摩信用金庫、東京信用保証協会、西日本鉄道、日本中央競馬会、ハドソン、福音館書店などがあります。
(画像は写真ACより)