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どんな企業が良い?
大学3年生になると、それぞれが就職活動のために企業について調べ始めたり、面接の準備を始めたりします。
就職は学生にとって非常に重要なイベントですし、きちんとした会社を選ばないとあとあと後悔することにもなりかねません。
しかし、就職を進める上でぶつかる壁として、中小企業を選ぶか、大手企業を選ぶか、という問題が出てきます。
かつて、就職と言えば終身雇用で、大企業に入れば生涯安心というイメージが定着していました。
収入も安定していて、将来的な不安が少ないという点で、長い間重宝されてきました。
しかし、近年では大企業でも倒産しますし、リストラされることもあります。
そのため、せっかく中小企業に内定が決まっても、大手から内定をもらえれば辞退してしまう人もいたでしょう。
しかし、大企業に就職することだけが正解かと言うと、そうでもありません。

どんな企業でもメリット・デメリットがある
では、大手企業と中小企業、ベンチャー企業で、それぞれの違いを見ていきましょう。
大手企業は、平均的には給与がよく、福利厚生が整っていることが多いです。
人数も多く、大きな仕事に関われるチャンスも多いと言えるでしょう。
さらに、教育環境も整っているので、きちんと成長できる環境が整えられている会社が多いと言えます。
安定してコツコツ仕事をしていきたい人には向いていますが、1人で大きなプロジェクトを任されることは多くないでしょうし、昇進するのも人数が多い分難しくなります。
新しい仕事をしたい人や、自分が中心になってプロジェクトを動かしていきたい人などには、あまりやりがいを感じられない環境かも知れません。
中小企業は、大手に比べれば給与は安いかも知れませんが、大手ほど画一的でないため、様々な仕事に携わることができ、キャリアアップしやすい環境と言えます。
また、実績を出せば昇進のチャンスもありますし、人数が少ない分、会社に溶け込みやすく、密なコミュニケーションを取りやすいとも言えます。
大手に比べれば、人と人の距離が近いと言えるかも知れません。
しかし、福利厚生の点では大手ほどは整っていない場合もありますし、事業規模が小さい分、安定していない部分はあるでしょう。
また、住宅手当などの手当も、大手ほどは手厚くないところが多いと思われます。
そして、成長企業とも言われるベンチャー企業は、ベンチャーという特性を活かし、新規事業に関われる点や、若い内から幹部候補になりやすい点がメリットです。
人数が少ない会社なら、重要なポストにつきやすいですし、仕事振りによっては入社後早い段階で高収入を得られる可能性もあります。
また、少人数で仕事を回すため、1人で多様な仕事に携われる他、経験を積みやすく、キャリアアップしやすい環境でもあります。
その分、事業規模は小さい場合が多いですし、成長過程であるが故の不安定さもあります。
ただし、成長すれば上場企業と変わらないくらいの規模になりますから、ベンチャー企業でも十分にやりがいや安定を得られる可能性もあるのです。
自分にとっての幸せを考える
このように、企業によって特徴は違い、規模も給与も違いますが、何が自分にとって大切かによって、合う企業も変わります。
大手に入ってよい給与を手に入れ、大きな仕事を任されることに幸せを感じる人もいるでしょうし、小さな会社でもやりがいを持って仕事ができ、会社の人と密にコミュニケーションを取れることに幸せを感じる人もいます。
また、大きな仕事や地位につくより、目立たなくてもコツコツと仕事をしたいので、比較的安定している大手に行きたいと考える人もいるかも知れません。
要するに、就活で重要なのは給料や会社の知名度ではなく、自分が思い描くビジョンや、やりたいことです。
その会社には行って何がしたいのか、どのような自分を思い描いているのかを明確にしないまま、メリットだけに目を向けて企業を選んでしまうと、「こんなはずじゃなかった」と後悔することにもなりかねないのです。
自分の価値観を大切にする
また、企業を絞る時には、給料や福利厚生、会社の規模などをメインに考えてしまいがちですが、自分の価値観と合うかどうか、ということも非常に大切です。
せっかく内定先が決まっても、価値観が合わなくては長く勤めることは難しいですから、初めに企業を選ぶ段階から、自分の価値観は大切にしておくことが重要です。
就活で必要なものは決断力
就活中に陥ってしまいがちな状況として、「企業が求める人材になろうとすること」が挙げられます。
誰しも内定がほしいですから、ついつい企業が求める答えを探してしまうのは仕方のないことかも知れません。
しかし、企業に合わせるばかりに、本来の自分からかけ離れた自分になってしまっては意味がありません。
面接の時には無理をして企業に合わせ、結果的に内定を取れたとしても、実際に働き始めれば、いつまでも就職先に合わせ続けることは難しくなります。
企業が理想とする人物になろうとして無理をしていると、仕事をしていても辛いでしょうし、やがて限界が来てしまいます。
ですから、「企業が求める人」になるのではなく、「自分のやりたいことに合った企業」を探すということを忘れないようにしましょう。
もちろん、自分を出し過ぎてしまってワガママになってはいけませんが、何もかもを企業に合わせる必要はないということです。
大切なのは、自分の思いを企業に伝え、仮にそれが企業の求める人物像とずれていたとしても、自分という人材が必要だと納得させることです。
そのためには熱意や、具体的にやりたいこと、企業のために貢献できることをアピールできなくてなりませんが、決まり切った答えを返すだけよりも有効だと言えます。
就活は、内定者の話をいくら聞いても参考にしかなりません。
あくまで面接を受けるのは自分なのですから、自分にとって何が大切かと言うことを意識して臨むことが大切ですよ。
(画像はPixabayより)