ケース面接とは?
ケース面接を行う会社が増えてきました。ケース面接対策も十分に行っておきましょう。
そもそもケース面接とは、どのようなものなのでしょうか。
ケース面接とは、出題された課題の解決策をその場で考え、プレゼンテーションを行う試験です。
コンサルタント会社が実施するケースが多いのですが、外資系企業や大手企業などでもケース面接が採用されることがあります。
ケース面接の目的は論理的に思考する能力や知的好奇心の高さ、ヒヤリングスキル、プレゼンテーションスキル、発想力などを総合的に判断することです。
その中でも特に、論理的な思考能力が重視されます。
ケース面接で出される質問の種類は、大きくわけて2つです。
第1は、「ニューヨークに何人のピアノ調律師がいるか?」、「日本国内に電柱は何本あるか?」などといった突拍子もない質問です。
このような質問は、フェルミ推定を使って回答を導き出します。
フェルミ推定とは突拍子もない数字や事柄を、自分なりの仮説を論理的に推定する思考方法のことをいいます。
第2は、「渋谷にあるイタリアンレストランの売り上げを2倍にする方法は?」、「奈良県の観光収入を上げるには?」といったビジネス課題を解決する問題です。
フェルミ推定を使う出題が大変多く、「1年間に東海道新幹線を利用する人数は?」といったフェルミ推定問題に続き、「その利用者を1.5倍にする方法は?」とビジネス課題へと展開するケースもよくみられます。

一つでも多くの問題を解く
ケース面接では、すぐに答えられない問題が出されるので、事前に対策をしておかないと面接を通過するのが困難です。
最も有効な対策法は、過去に出題された問題や出題例を一つでも多く解くことです。
ケース面接の出題例と回答例を解説した本が販売されていますから、それらを活用しましょう。
たくさんの問題を解くことで、出題傾向や思考の展開プロセスが理解できるようになります。
「こんな問題が出るんだ」、「フェルミ推定はこのようにして回答を導き出すんだ」ということが理解できれば応用力がつき、実際の面接で慌てることが少なくなります。
ロジカルシンキングを身につける
ケース面接ではフェルミ推定のように過程に基づく理論的な推測や、は現状の課題解決の解決法を論理的に導き出す回答を出さなければいけません。
このように論理的に思考することをロジカルシンキングと呼びますが、ロジカルシンキングのスキルを身につけることも、ケース面接の重要な対策となります。
ロジカルシンキングのノウハウについても書籍が多数販売されているので、本を読んで勉強しましょう。
またロジカルシンキングには、理論を展開していくための幾つかの「型」があります。
課題解決のために、この「型」にあてはめて考えていくのが一般的です。
この「型」フレームワークと呼びますが、代表的なものに「5W1H」、「演繹法」、「帰納法」、「マトリクス」、「PDCA」、「3C分析」、「ロジックツリー」などがあります。
先程ご紹介した「フェルミ推定」も、フレームワークの一つです。
これらのフレームワークを使うことで、自分だけでなく相手にも伝わりやすい論理が構築できます。
日頃からフレームワークを使ってものを考えるクセをつけましょう。
例えば、駅前に新しいカフェが開店したら立地や坪数、テーブル数などから一月の売上高や損益分岐点などを推計するなど、目についた事柄を題材に積極的な考える習慣をつけましょう。
日頃から論理的な思考法を鍛えておけば、ケース面接に非常に役立ちます。
ケース面接成功のコツ
ケース面接で出される問題は、一見すると難しく感じられます。
しかしある程度量をこなせば、どのフレームワークを使って考えるのが最適か、どのように論理を組み立てていくのが有効かなどが自然とわかってくるようになります。
答えの導き出し方が理解できるようになったら、今度はなるべく早く答えられるよう訓練しましょう。
ケース面接は1時間も2時間もかけて行われるものではありません。
20分程度で終了するのが一般的ですから、質問されたらどの方法で考えればいいのかをすぐに判断することが大切です。
そのためにも数多くの問題を解いたり、日常生活で気になることを自分で考えたりしましょう。
(画像はpixabayより)