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転職のリスク
転職するからには、今の職場よりもよい待遇を受けたい、収入を増やしたいと思っている人もいることでしょう。
しかし、転職では、よほど能力が高くない限り、前職よりも収入がダウンしてしまうリスクがあるのです。
では、転職で収入ダウンさせないためには、何に気をつければよいのでしょうか?

必要な収入を把握する
転職に収入アップを求めている場合、その成功例はどのくらいあるのでしょうか?
厚生労働省が発表した「雇用統計調査」によると、2016年1年間に転職をした人のうち、賃金が増加した割合は35.3%、賃金が減少した割合は34.1%、「変わらない」と答えた割合は28.8%となっています。
このうち10%以上増加した割合は、23.1%、逆に10%以上減少した割合は25.8%です。
転職活動をする時に、年収が下がらないように交渉することは可能です。
しかし、年収アップに成功するのは3人に1人なので、道がたやすいわけではありません。
特に年齢が上がってからの転職は、リスクがあります。
30代での転職であれば、年収アップをした人の割合が4割近いのに対し、40代前半で39.0%、40代後半で34.5%、50代に入ると30%を割り込むなど、40代を超えると年齢の上昇に伴い、年収が上がったという人の割合も減っていきます。
若い頃ならまだ、独身でやりたいこともあり、キャリアアップの機会もたくさんあるでしょうが、40代となればそれなりのキャリアを積み、家庭を持っている人も多いでしょう。
家計の面でも、収入ダウンは痛手となります。
そのため、転職をする時には、必要な収入をきちんと把握しておく必要があります。
転職で年収アップする方法
では、全体の3分の1という年収アップですが、年収を上げるためには、一体何をすればよいのでしょうか?
まず、前提として、転職する前に、自分の価値を客観的に知っておくことが大切です。
会社が求める人物像と自分がマッチングしているかどうかを事前にリサーチしておくことは必須です。
要は、転職先の企業に対し、自分がいかにその会社で役に立つかを、どのようにアピールするのか、きちんと理解することです。
その上で、収入がどれぐらい貰えるのかを切り出す時には、自分と同じくらいのキャリアを持った人がどのくらいの年収を得ているのかを聞くとよいでしょう。
年収の話になれば、自分のこれまでの経験や、前職での貢献したこと、持っているスキルなどを自然にアピールすることもできます。
その流れで、あなたが希望する年収の話に持っていけばよいわけですね。
自分本位になってしまってはいけませんから、給料に関する交渉は余裕を持って、冷静に進めましょう。
なお、年収交渉を有利かつ確実に進めるために、転職エージェントを利用するのも1つの方法です。
業界選びも大切
転職で年収アップを成功させられるのは3分の1というお話はすでにしましたが、年収アップと言っても、その額は人により様々です。
中には100万円を超える年収アップをかなえている人もいるようです。
そうした人の多くは外資系やベンチャー企業に転職するという話もあり、業種や職種にもよるとも言えます。
年収ダウンへの対策
転職をする人の3分の1は、年収がダウンしています。(雇用統計調査を参照。)
家族を養っていたり、子どもがまだ小さくお金がかかったりする場合の転職は、ハイリスクだとも言えます。
年収ダウンする場合には、食費や電気代を削減し、生活水準を下げる方法と、副収入などで収入を得るという方法があります。
しかし、節約生活に入るにしても副業を始めるにしても、事前に家族の同意を得ることは欠かせません。
自分1人の問題ではないということを意識し、転職する前には家族に相談し、よく考えてから行動に移すようにしましょう。
転職をして間もない頃は、収入証明書が発行されないこともあるため、引っ越しや入居、クレジットカード情報の変更に支障をきたすこともあります。
ライフイベントとの兼ね合いもよく考慮した上で、転職活動を行うことも大切です。
(画像はPixabayより)