あくまでも個々の就活成功体験である
これから就活を始める大学生や院生にとって、内定を獲得した先輩の就活成功体験は役に立つ情報でしょう。
事実、実際に就活を経験した先輩だからこそ聞ける話もあり、先輩の話より就活を具体的にイメージすることができます。
しかしながら、あくまでも先輩の話は個々の就活成功体験です。
先輩の成功体験は、個々が偶然に成功した事例であり、万人に当てはまる条件ではありません。
単なる自慢話である、話を盛っている、照れ隠しで事実を話さない、自分を格好よく見せて話すなど実際の就活体験と異なる場合があります。
その為、先輩の成功体験を鵜呑みにして真似しても、就活が成功するとは限りません。

参考程度に聞いて鵜呑みにしない
就活は、情報戦です。
情報を咀嚼したうえで、自分にとって価値があり、有益な情報であるのかを見極めることが求められます。
また、先輩の成功体験は、個々が主観的に振り返った意見です。
内定先企業の人材採用担当者が評価した能力・スキルや体験、内定を得た理由が異なる場合も少なくありません。
また、先輩の成功体験に鵜呑みにすると視野が狭くなり、主体性、判断力、柔軟性に欠け、マニュアル的な準備となります。
マニュアル通りの就活では、業界・企業研究、自己分析といった下調べや準備が不十分になり、それゆえ自分の軸が曖昧になります。
自己の将来像(将来の目標、キャリアプラン・ビジョンなど)や価値観、性質・特性(長所・短所など)、能力・スキル、資格、経験、興味・関心が分からず、就活において自分らしさが発揮できません。
また、自分の軸が明確に定まっていないことは、一貫性や説得力に欠ける要因になり兼ねます。
一般的な就活ロードマップを参考にする
先輩の就活成功体験は、個々が偶然に成功した事例でありますが、就活ロードマップは参考にできます。
就活において時間は限られている為、効率良く進め、時間を有効活用することが重要であり、結果を左右します。
就活スケジュールが分からずに手探りで始めた場合、企業へのエントリー時期から、自己分析や業界・企業研究を始めるタイミングを逆算することは難しいです。
特に、不十分な自己分析、業界・企業研究は就活が失敗する要因となります。
また、努力の方向性を間違えると無駄な体力と時間を費やし、報われません。
内定を得た先輩の成功体験に基づき、就活準備を始めるタイミング、一連の就活におけるペース配分を真似ることは効果的であるといえます。
就活では、企業へエントリーする前に、いかに自己分析、業界・企業研究など準備が整っているかによって成功と失敗が決まります。
就活に成功した先輩は、概して、正しいロードマップに沿って就活を進めています。
それゆえ、先輩の就職成功話において、就活の進め方に関する情報は価値があるといえます。
(画像はPixabayより)